Vol.29:フルートと打楽器の音楽−1998.9/9(Wed.)
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写真右はG.アミーの5/16(16分の5と読む、16分の5拍子ということ、5月16日ではない)の演奏の様子。故・武満徹の捧げられています。フルートの難しいパッセージの間に、たまに叩かれる拍子木が緊張感をかもし出します。
今回の舞台では伊勢君の提案を取り入れ、私としては初めて照明にも凝ってみました。打楽器の世界ではごく普通のようですが、初めての体験にちょっと緊張。第一譜面が見ずらいのですね、暗くて。それに、前方からのスポットが当たるわけですから、フルートから反射された光が譜面に綺麗な幾何学模様を投影してしまいます。お客さんの顔も見えない。そのお陰で音楽により集中することは出来ましたが・・・・・。 |
写真左は、アメリカの打楽器奏者、指揮者で作曲家N.デポンテの演奏の様子です。
「Thoughts」と名付けられたこの曲も現代曲の一つです。当夜唯一のヴィブラホンを使用しての演奏、打楽器ではありますがちゃんとして音程がありメロディも担当します。古典のようにわかりやすく親しみやすい曲で聴衆の人気も高く「こういう古典的な響きがかえって新鮮に聴けた」という感想も頂きました。ブィブラホンって良く響きますね、コーン、と軽く一叩きするだけで会場に音が充満します。モーター駆動によるヴィブラートは響きすぎてしまうので遠慮していただきました。 |
写真右はM.オプストのニュアンス第2楽章、アルトフルートを吹いています。
明朗・快活な1楽章にくらべ、2楽章は人の心を不安にさせる響きがします。現代奏法も取り入れられていて、ホイッスル・トーン(ピーッとか細い高い音、口笛のよう)、四分音(半音のまた半音)、ボルタメント(高さの違う音を連続的に変化させる、弦楽器で弦の上を指を滑らせるのと同じ)などがふんだんに出てきます。その効果は、風のようにも聞こえ、雅楽のようにも感じます。アミーの曲では、強いタンギングのみで音は出さず、タンギングそのものをフルートの管内に響かせるというテクニックも駆使されました。 |
写真左は、アンコール1曲目で演奏したシャンソネッタ・テデスカです。
またまたここでも伊勢君のパフォーマンス登場、右足首に鈴を巻いているのが分かりますか?足に巻いた鈴でリズムを取りながらタイコを叩いています。 |
知らない曲しかも現代曲ばかりで聴衆はついてこれるだろうか、と言う心配は杞憂に終わりました。楽しかった、演奏が短く感じた、など嬉しいお言葉を頂戴いたしました。感謝と歓びの気持ちでいっぱいです。 当日頂戴したアンケートの一部をご紹介させて頂きます。ありがとうございました。
−−−ありがとうございます。現代曲ばかりでしたが、思いの外楽しみながら演奏することが出来ました・・・
−−−ありがとうございます。確かにこの種の音楽は演奏される機会が少ないようですね。でも、良い曲はまだまだたくさんあります。これからもどんどん紹介していきたいと思っています・・・
−−−ありがとうございます。冷房申し訳ございません、舞台の上では熱くなって汗だくですので気付きませんでした。今後注意します。退屈しなかったというお言葉、何よりも嬉しく思います・・・ ご意見ありがとうございました。 |
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記録 後記 |
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