・2023.5月21日(日)
19時00分開演(18時30分開場)
・一般:3,000円 高校生以下:1,500円
クライス・フルート・ソロイスツ
絢爛なフランスの世界へ・II
●チュルー:イギリスの思い出 Op.50(2Fl+Pf)
フランスの大フルーティストとして名声をほしいままにしていたチュルーは、3度のイギリスへの演奏旅行でその印象を曲に残しました。曲は3つの部分から出来ていて(全3楽章という捉え方もある)、その二つ目の部分では有名なアイルランド民謡「夏の名残の薔薇」の旋律が変奏の主題として顔を覗かせます。
●ルーセル:笛吹きたち Op.27(Fl+Pf、平野)
4曲からなるこの作品は、それぞれにフルート奏者に捧げられています。ギリシャ神話に出てくる牧神パンを題材にした第1曲「パン」はモイーズに、羊飼いティテュルスを題材にした第2曲「ティティール」はブランカールに、インド神話のクリシュナを題材にした第3曲「クリシュナ」はフルーリーに、物語の作中人物に因んだ第4曲「ドゥ・ラ・ペジョディ氏」はゴーベールに捧げられています。
----- Tea Time -----
●ラウバー:グランド・ソナタ Op.53(Fl+Pf、上坂)
ラウバーはスイス人でドイツでも研鑽を積みましたが、パリで有名なマスネにも作曲を学びました。作風はちょっと不思議で美しく、印象派の音楽を思い起こさせます。1楽章は「感傷的な」、2楽章は「牧歌」、3楽章は「いたずら」と題された壮大なソナタです。
●プーランク:3つのノヴェレッテ(Pf、近藤)
フランスの大作曲家プーランクは、フルートの世界ではフルートソナタが避けることの出来ない重要な作品となっています。「ノヴェレッテ」とは短編小節を意味する小品で、この作品はドイツの大作曲家シューマンの作品に倣ったとされています。第1曲目は親しかった婦人に、第2曲は友人の音楽評論家に、第3曲はファリャの名曲「恋は魔術師」を基に作曲され、親しい友人に捧げられています。
●チュルー:グラン・ソロ・コンセルタント(2Fl+Pf)
「グラン・ソロ」は全部で15曲残されていますが、そもそも独奏曲だった第6番に2ndパートを加えて2FlとPfの為の作品として蘇りました。1曲目の「イギリスの思い出」より更に華麗で技巧的な作品に仕上がっています。パリ音楽院の卒業試験曲としても採用されていました。
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